【分かりやすく解説】特定化学物質の分類(第1類〜第3類)と作業環境測定の基本

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化学物質を取り扱う現場で欠かせない「特定化学物質」ですが、その危険性や性質によって細かく分類されているのをご存知でしょうか。

この記事では、難解になりがちな特定化学物質の分類の根拠と、実務で重要になる作業環境測定との関係について、分かりやすく解説します。

特定化学物質の3つの基本分類

特定化学物質は、健康への影響や管理の厳重さに応じて、大きく3つに分けられます。

第一類物質(特に厳重な管理が必要)

がんなどの慢性障害を引き起こす物質のうち、特に有害性が高いものです。製造工程での厳重な管理が必要なため、「製造許可物質」に指定されています。

  • 石綿(アスベスト)の扱い: 原則として製造禁止物質ですが、法令改正(平成30年施行)により、分析用や教育用に使われる「石綿分析用試料等」に限っては製造禁止から除外され、製造許可物質となりました。

第二類物質(第一類以外の慢性障害リスク)

がんなどの慢性障害を引き起こす物質のうち、第一類物質には該当しないものです。この分類は、性質やリスクに応じてさらに細かく分けられます(詳細は後述します)。

第三類物質(急性中毒リスク)

大量の漏洩によって急性中毒を引き起こす物質です。

第二類物質のさらに詳しい分類

第二類物質は、その特徴や気を付けるべきポイントによって、以下の4つに細分化されています。

  • 特定第二類物質: 特に「漏洩(ろうえい)」に注意すべき物質です。最近追加されたオルト-トルイジンのように、慢性障害だけでなく、大量漏洩時の急性中毒も防ぐ目的で指定されています(※漏洩対策の観点から、第三類物質とまとめて「第三類物質等」と呼ばれることもあります)。
  • 特別有機溶剤等: 発がん性の恐れがあり、有機溶剤のように蒸発して中毒を起こす危険がある物質です。有機則から移行した10物質に、エチルベンゼンと1,2-ジクロロプロパンを加えた合計12物質とその混合物が該当します。
  • オーラミン等: 尿路系器官にがんなどの腫瘍を発生させる恐れがある物質(オーラミンとマゼンタ)です。
  • 管理第二類物質: 上記のいずれの分類にも当てはまらない第二類物質です。

特別管理物質とは?

第一類物質と第二類物質のうち、発がん性(またはその疑い)がある物質を「特別管理物質」と呼びます。これらを取り扱う際には、以下のような特別な管理が義務付けられています。

  • 名称や注意事項の掲示
  • 作業記録、作業環境測定記録、健康診断個人票の30年間保存

作業環境測定とリスクアセスメントの注意点

作業環境測定の対象となるのは、主に第一類物質第二類物質です。近年、この測定や管理のルールに重要な変化がありました。

対象は「物質」だけでなく「業務内容」も条件に

以前は「物質名と含有率」だけで作業環境測定の対象が決まっていましたが、現在は国による化学物質のリスクアセスメントの結果に基づき、「業務内容」も条件に加わっています。

  • 具体例(エチルベンゼン): 塗装業務をおこなう場合のみ測定の対象となります(適用除外の業務については、特化則第2条の2に記載されています)。

リスクアセスメントの実施は義務

ここが一番の注意点です。たとえ対象業務が作業環境測定の「適用除外」になったとしても、特化則で具体的な名称が示されている化学物質は、化学物質のリスクアセスメントの実施自体は義務付けられています。

事業者は必ずリスクアセスメントを行い、もしリスクが認められた場合には、それを低減するための適切な措置を講じる必要があります。測定が不要だからといって、対策が不要になるわけではない点に注意しましょう。

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