地盤卓越振動数って

生活環境

地盤による揺れの違い

車が通ると家が揺れる気がしませんか?

埋立地の住宅などの2階にいると近くを大型車が通ると家が揺れる気がします。

住んでいる家で大型車が通ってもあまり揺れません。

当然上層階になるほど揺れは大きくなるのですが、この違いは何なのでしょう?

振動などはやわらかい地盤では、振幅が大きく周期が長くなり、硬い地盤では、振幅が小さく周期が短くなる傾向があります。

建築基準法告示では、支持地盤までの深さによって地盤の種類を第1種から第3種まで定義されています。

  • 第1種地盤
    硬質砂れき層などで構成される良好な洪積地盤および岩盤
  • 第2種地盤
    第1種と第3種地盤どちらにも属さない洪積地盤および沖積地盤
  • 第3種地盤
    主に腐葉土、泥土などで構成される軟弱な沖積地盤

道路を計画するとき周辺住宅への影響を考慮する必要があります。

この時に予測するのですが必要になるのが地盤固有の振動数です。

これを地盤卓越振動数と言います。

地盤の固有振動数であり、地盤の振動特性を示します。

道路交通振動を予測する土木研究所式では地盤卓越振動数は必要なデータとなります。

どうやって測る

振動加速度レベル振動計を用いて測定します。

1/3オクターブバンド分析が出来る振動計が必要ですね。

これらを用いて主に道路端で測定します。

衝撃波などの影響を受ける場合は少し離れます。

振動の大きさ伝わるを測るって言うより

これらの条件の中で、大型車の単独走行を対象とし、対象車両の通過ごとに地盤振動を1/3オクターブ分析により周波数分析する。

調査する大型車の調査台数は10台程度とします。
交通量が多い場所だと単独走行が少ないので結構大変ですね。

振動加速度レベルが最大を示す周波数帯域の中心周波数を求めます。

最も出現頻度が多いものが地盤卓越振動数になります。

道路環境影響評価の技術手法では以下の様に記載されてます。

地盤卓越振動数は原則として大型車の単独走行を対象とし、対象車両の通過ごと に地盤振動を1/3オクタープバンド分析器により周波数分析し、 振動加速度レベルが最大を示す周波数帯域の中心周波数を読み取り、これらを平均した数値とする。
地盤卓越振動数は上述の方法により求めることが基本であるが、現地の状況によりこれが難しい場合には、予測地点の地盤に概ね等しい地盤条件を有する地点にお ける既往の実測結果より推定してもよい。

測定が難しい場合は、類似地盤事例や推定でも可能です。

簡易調査法として、大型車輌の代わりに「カケヤ (大型木) 」 を用いて直接地盤に衝撃を 与えた地盤振動を測定し、 周波数分析を実施する方法もあるそうです。

ただ以下のように条件が違います。

  • 単独振動であり連続振動でない
  • 重量が軽いため振動が深い深度の地盤まで到達出来ない。

交通量が少ない場所は小型車の代用でも可能かもしれませんね。

この場合距離が離れすぎると影響が小さくなるため近い方が良いかも知れません。
ただ重量不足は考慮する必要があります。

最後に

地盤卓越振動数を測定して軟弱地盤であると改良が必要になるらしいです。

振動を伝えやすいってことですね。

その時の判断基準は以下の通りです。

軟弱地盤の判断基準 :地盤卓越振動数 15Hz 未満

自分の住んでいる土地の地盤はどんな感じでしょうかね。

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