地盤の硬さとは?
地盤の硬さってどうやって客観的に評価するかって気になりますよね。
固い地盤と柔らかい地盤と言われても今自分が住んでいる土地がどちらに該当するのかってわからないですよね。
これを測る方法があるんです。
地盤・土質の硬さを表す指標にN値というものがあります。
これは63.5kgのハンマーを75cm自由落下させてロッドの頭部に取り付けたノッキングヘッドを打撃し、標準貫通試験用サンプラーを地盤に30cm打ち込むのに要する打撃数です。
私は60kgぐらいですので75cm飛び降りると一緒ですね。
何回で30cm打ち込めるかを指標としているものです。
各種地盤のN値の目安
それぞれの地盤におけるN値は下記の通りとなっています。
礫層(れきそう)とは、2.0~75mmの礫で構成される地層(地盤)は固い地盤ですね。
礫は石に近いですよね。
関東ローム層の様な火山灰起源の地層は軟らかいことがわかりますね。
今回の写真は屛風ヶ浦です。
上部が関東ローム層になります。
地盤 | N値 | |
---|---|---|
土丹盤 | 30以上 | |
礫層 | 密実なもの | 50以上 |
礫層 | 密実でないもの | 30以上 |
砂質地盤 | 密なもの | 30~50 |
砂質地盤 | 中位 | 20~30 |
砂質地盤 | 10~30 | |
砂質地盤 | ゆるい | 5~10 |
砂質地盤 | 非常にゆるい | 5以下 |
粘土質地盤 | 非常に硬い | 15~30 |
粘土質地盤 | 硬い | 8~15 |
粘土質地盤 | 中位 | 4~8 |
粘土質地盤 | 軟らかい | 2~4 |
粘土質地盤 | 非常に軟らかい | 2以下 |
関東ローム | 硬い | 5以上 |
関東ローム | やや硬い | 3~5 |
関東ローム | 軟らかい | 3以下 |
地盤卓越振動数と距離減衰
地盤卓越振動数って振動の予測で使いますよね。
地質状態って複雑なんですけれどもその地質の中でどの振動数を最も遠くまで伝えやすいかってことです。
どの周波数の振動が最も遠くまで届くかっていうことですね。
大型車の単独走行時に1/3オクターブバンド分析を行って測定します。
軟弱な地盤は卓越振動数が低い傾向があります。
例えば、硬い砂礫地盤の方が軟弱粘土地盤より卓越振動数が高いと言われています。
また、軟弱地盤は振動の減衰が少ないですね。
こちらも軟弱粘土地盤の方が距離減衰が小さいといわれています。
原因として、砂より粘土の減衰定数が小さいことが原因かなと考えます。
最後に
地盤の状態って地質に関係するんですね。
大まかに言って硬い石でできているか、軟らかい粘土質、火山灰で出来ているかって分けられるのかなって考えます。
また、埋め立て地であれば軟らかい地盤ですね。
地震などで液状化しやすいのは、N値が20以下の緩い砂層(シルト質砂~中砂)と言われています。
他にも粒子が比較的揃い、地下水が浅く飽和状態にある場所という条件も必要です。
地盤の硬さって普段は気にはしませんが、私たちの生活に密接に関係していると感じます。
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