論文を書く技術

その他

はじめに

論文とは学術的な研究の業績が結果を書き記した文と捉えがちです。
しかし、以下で示す英語のレポートやリサーチペーパーなども論文に含みます。

  1. リポート
    程度の差こそあれ多少の研究調査に基づいて書かれた報告書、一般的な文書
  2. リサーチペーパー
    注釈をつけた研究の裏付けのある論文
  3. タームペーパー
    リサーチペーパーでもあるが、普通は注釈などをつけずに自分の考えを軽くまとめた学生のレポート
  4. シーシス
    学士、修士論文で高度のリサーチペーパー
  5. ディサテーション
    博士論文で高度のリサーチペーパー

論文とは研究と調査結果に基づいて書かれた文章のこと

何のために論文を書くのか?

ビジネスマンや自営業ましては、主婦や小中学生であろうが、少しでもより良く積極的に生きようと思えば専門的な知識や技術を知っていた方が良い。
そのためには、知識を得るために論文を読み、さらによく読むためにも、論文を書くということが必要になってくる。
つまりよりよく生きるために論文を書いてみるということになる。

ビジネスマンであれば自分の仕事をスムーズに進めるためにも、仕事の比較やプロセス成果これらを報告という形で行わなければならない。
社内に報告するだけではなく、同業者や顧客、社会一般に向かって、自分の仕事の可能性や内容を報告する必要がある。
この様な活動により、専門知が大衆知になるし、大衆知が専門知にもなる。

論文を読む時も大変であるが論文を書くときはさらに緊張を要する。
この論文を正確に書くことができて、初めてその分野の理解が深まったと言われる。

新しい仕事を自分で見出して、新しい分野を研究調査してその成果を会社やその外に認めてもらうという働き方はこれからどんどん広まっていくものと考えられる。

インターネットを含め発表の場も多様化する中でインプットだけではなくアウトプットが今後重要となってくる。学修成果の発表の場としても論文を書くことは重要であると考えられる。

成果の発表及び理解の深まりを確認するため

研究テーマはどうするか?

テーマや問題意識がないから論文が書けないというのは間違いである。
研究について色々調べるとあれもこれもとテーマが錯綜してきて収拾がつかなくなる。
テーマがない原因は下調べをしていないから調べる意欲が希薄だからというケースがほとんどである。
どんな小さなテーマでも調べだすと興味が湧いて、関心が湧いてくることが多い。

例えばテーマを途中で変わることもある。
最初の準備段階のテーマは常に過程であり、色々調べていく中から内容は変更されることがある。
ただどうしてテーマが途中で変わってきたのかは記録しておくことが望ましい。
変わったプロセスが明確になっていると、その後の思考の役に立つ。

最初は広く漠然としたテーマから始めても良い。
書く人のバックグラウンドによってその後の展開は大きく変わってくるものと考えられる。

まずはテーマとして全体を見渡せるように、その分野の入門書などを確認していくことが良いと考えられる。

テーマは、小さなとっかかりから生まれてくる

利用可能な知的財産を確認しよう

論文を書くにあたっての予備作業として、自分が利用可能な知的財産を確認しておくことは重要である。

  • 書こうとしているテーマについての予備知識は自分にどれくらいあるか?
  • テーマに関する利用可能な文献やデータをどれくらい持っているか?
  • 時間と費用はどれくらいかけられるか?
  • データを取るための機械・設備などはあるか?

利用できる資源(人・もの・お金)を確認しよう

書き方の型を学ぼう

論文を書くためのトレーニングはすべて基本の形の反復練習から始まる。
手本となる論文を真似ることが必要になる。
例えば以下のような書き方がある。

  1. 主張を述べる
  2. 反対論を述べる
  3. 反対論に対する批判点とその論拠としかるべきデータを示す。
  4. 自分の主張の積極的具体的論点を明示する。

学術論文は、その専門世界で了解可能な専門用語で組み立てられている。
また参考文献やデータの根拠を明らかにする義務がある。
つまり引用、参照を注記する必要がある。

論文の最後を決める必要もある。
決まった枚数・字数で論文を書くことがまとまりのある文章を書くコツでもある。
文章は短文の集まりである。
その短文一つ一つにテーマがある。コンセプトがある。
必要のない文言をのぞくことが重要となってくる。

コンセプトのある短文をつなげよう。

必須となる準備

どんなに短い文章を書く場合もその時可能な最大限の準備をすることが重要である。
学生やビジネスマンの書いた物を読むと、文献・資料収集という準備に時間も労力もかけていないことが分かる。
論文を書くときに準備をしっかりしていると、その時その論文にその資料を使用していなかったとしても、次第に書き手にその内容は蓄積されていく。それがその血肉となり良い論文を書けるようになる。

準備段階で最も重要なのは資料を集めることである。
集めるものには文献と資料がある。
文献は研究資料としての書物や文章のことである。
資料は研究のための基礎材料である。
文献は論文を書く場合に常に最上位部類の資料であることには変わりはない。

資料の整理

資料を集めたら、集めならからでも良いがどういった整理処理していけばよいかを述べる。

  1. 資料を読むとき重要と思える箇所には線を引いたり付箋をつける。
  2. 重要な資料を精査し、資料の実物に印をつける。
  3. 必要と思える箇所をメモしていく。
  4. キーワード、キーフレーズを整理していく。
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資料から大事な部分をA4で1枚程度に拾い出す。

中心論点を見つける

資料が集まりその選別が終わったら次に行うのは中心論点として自分の論文の基本的立場の発見となる。例えば環境問題についてどのような場合があるか考えてみよう。

  • 地球温暖化の原因は二酸化炭素の増加である
  • 地球温暖化の影響は太陽活動の影響である
  • 地球温暖化の影響はその他の要因がある

この中から二酸化炭素の増加をの中で絞って見てみた。

  • 短期的には二酸化炭素の影響は大きい。
  • 長期的に見れば二酸化炭素の影響は軽微である。
  • 長期的に見ても二酸化炭素の影響は大きい。

中心論点に限っても大分類、小分類など必要となってくる。

見出し

論点を明確にする。

反論を探す作業

上記の中心論点の中で「長期的に見れば二酸化炭素の影響は大きい」について反論を探す作業をしていく。
言い変えれば長期的に見れば二酸化炭素の地球温暖化への影響は小さいということである。
例えば太古の歴史の中で二酸化炭素濃度が現在より高い場合があったというデータはあれば示せば良い。
また他の温室効果ガスの影響をも示しても良いかもしれない。

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反論を考えて潰す。

仮説を立てる

論文の仮説とは、論文の書き手が前提にする基本的な論点である。
仮説とは資料の解説を経て集約された論文の中心的内容や結論である。
仮設はつまり結論となり得る。
この仮説が資料収集などして論文を書いていく過程で間違っていると感じたら、潔く出発点に戻ればいいだけである。

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仮説をたて主張する。

書き方のコツ

論文を書くときはわかりやすい文章を心がける。
文章は最初から仕上がりを意識して簡潔明瞭に書くと良い。
そのためには次の三つに注意すると良い。

  1. 一つの文章に一つの主張一つの事実だけを書く。
  2. 変な形の否定形などを使わない。
  3. 回りくどい言い方を使わない
見出し

短文で簡潔に書く。

マインドマップの活用

参考までにマインドマップを活用すると論文の構成が組み立てやすくなります。

マインドマップとは、頭で思い描いたものを繋げて表現するためのツールです。
ほぼ無限につなげることが出来ます。
頭の中でシナプスが連結してるような感じです。

つなぎ方にもいろんな種類があり下の画像のようなものがあります。
用途によっていろいろ選べますが、私は右側に配列することをよくおこなっています。
無限につなげることができるので見やすさ重視にしてます。
アプリはSimpleMind Proというものを使っています。
確か3000円ぐらいの買い切りだったので重宝しています。

マインドマップの種類

書き方すれば以下のような手順になると思います。

  1. 中心にメインとなるテーマを書きます。
    論文のテーマ・題名だと思います。
  2. その周辺に大分類を書きます。
    論文の場合以下のような大分類になってくるかと思います
    背景
    中心論点
    反対論
    反対論に対するデータ
    主張
    まとめ
  3. 中分類
    中分類では、大分類を補完する内容を記載します。
    背景では、
     現状
     先行研究や意義など
     問題点
  4. 小分類
    中分類を補完するもの
    論文のリンクなども付けることが出来るので研究資料として役立ちます。
マインドマップ

参考文献と引用資料

参考文献と引用資料あれば以下のように記すと良い。

著者名+文献名+出版+出版年月日

・引用文献:レポート中で引用・言及した文献を挙げる
・参考文献:引用文献の他にレポート作成過程全体を通じて利用した文献も挙げる
自分が書いたレポートのどの部分にどの文献を参考にしたかを具体的に示したい場合には、「注」の形をとります。

<論文の場合>
 著者名、発行年、題名、掲載雑誌名、巻号数、ページ数
 例: 〇〇著者名 (〇〇年) 「〇〇題名」 『〇〇雑誌名』 第〇〇号 p.〇-〇
<単行本の場合> 著者(編者)名、出版年、題名、出版社
 例: 〇〇著者名 (〇〇年) 『〇〇題名』 〇〇出版
<WEBの場合>
 Webページの著者等、Webページ又は文献の題名、URL、確認した年月日
 例:ホームページ「令和4年 環境白書」より
‘https://www.env.go.jp/content/000039238.pdf

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参考・引用文献は、後で自分でも確認できる様に記載する。

注記

 注(註)は、その事柄について読み手がさらに詳しく知りたいと感じるような役立つ情報を補足する機能を果たします。具体的には例えば次のような場合です。
・本文での引用や言及などの出典を示す
・本文では要約・言及にとどめた引用の全文を示す
・本文に挿入すると叙述の流れを遮ってしまう内容だが、どうしても触れておきたい点を記述する
・自分の意見ではない参考意見を補足する
注の付け方
 1)本文内に(※1)等で示す
 2)ページ末に示す(脚注)
 3)章・節の末や文章の最後に示す(後注)

最後に

今回は論文の書き方について解説してみました。

学んだことのアウトプットには変わりはありません。
より深く物事を考え、それを伝えることになります。

最初らうまい論文な書けません。
真似て書いていくことで良いものが出来上がっていきます。

最後で読んで頂きありがとうございました。

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